質問力の他に、コンサルタントに必要な力とは?
こんにちは、仲光です。
私たちコンサルタントが経営理念や事業計画をつくるお手伝いをするときは、経営者さんに様々な質問をします。
「あなたは、どんな未来を望んでいますか?」
「会社がどうなったらいいと思いますか?」
「事業の方向性は?」
といったように、経営者さんの想いや考えを引き出していきます。
質問力はコンサルタントにとって欠かせないスキルですが、実はこれだけでは足りないと私は考えています。実際に、質問だけで想いや考えを引き出そうとすると、経営者さんは
「う〜ん、なかなか思いつかないな」
「確かにこう考えてはいるけれど、いまいちしっくり来ないな」
というように、行きづまるときがあります。この行きづまり感を突破していくためには、質問力だけではなく、ある重要なスキルが必要です。そのスキルとは「仮説を作る力」です。
コンサルタントに必要なのは「仮説を作る力」
私の場合、例えばある会社の事業計画を作るときには、まっさらな状態で経営者とのミーティングに臨むのではなく自分なりの仮説を考えていきます。「この会社の状況であれば、この分野で、こんな強みを生かして商品開発をしてはどうか?」といったように、分析したうえで自分なりの仮説をいくつも持っていき、ミーティングで説明します。
このとき、「私はこのような戦略がいいと思うので、やってください」と指示を出すことはせず、その代わりに「私はこのように考えてみましたが、どう思われますか?」と、仮説をたたき台にして経営者さんと一生懸命ディスカッションするのです。
仮説をたたき台にすることで経営者さんの思考の整理が進み、アイデアが出てきやすくなるため、白紙の状態で質問するよりもはるかにレベルの高い議論ができるようになります。
仮説を作る作業は決して楽な作業ではありません。多くの時間をかけて情報を集め、多面的に分析し、考え抜く作業が必要です。
社長以上に会社のことを考えるコンサルタントを頼ろう
最近コンサルティングの分野では、会社に寄り添うように伴走支援することが改めて重要視されていますが、私は「会社に寄り添う」ということを自分なりに定義しています。それは、社長以上に会社のことを考え抜き、真剣に仮説を作ってぶつけ、自ら手を動かして汗をかく、ということです。例えば事業計画を形にするときには、本当に社長の想いが事業計画に表れているかということや、この事業計画を見て社員やお客様はどう思うか、金融機関や取引先はどう感じるだろうか……といったことを、脳みそをフル回転させながら多面的に考えます。何度も試行錯誤し、3歩進んで2歩下がりながら作りあげていくイメージです。そしてそれをベースに社長と議論を進め、煮詰めていく感じです。
私も含めた多くの中小企業診断士は、経営者支援にド真剣に取り組んでいます。
経営者の皆さまは、ぜひお近くの中小企業診断士系に相談してみてくださいね。
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