人前でわかりやすく話すコツ【後編】

こんにちは、仲光です。

前回に引き続き今回も「人前で話すコツ」について、私なりに重要なポイントをお伝えしたいと思います。

【前編】の投稿から時間が空いてしまいましたので、ぜひ一度【前編】をお読みください。

>>前編はこちら

 

では【後編】のスタートです。

 

私がしゃべる内容を設計するときに気を付けているのが、次の2つのポイントです。

1つ目は前置きトークを入れること。2つ目は事例で説明するということです。

 

1.前置きトークを入れる

 

前置きトークとは、「何のために話をするのか」という目的意識を、聞き手に持ってもらうためのトークです。

お世話になっている日本キャッシュフローコーチ協会、和仁代表から学んだ考え方です。

何か伝えたいことがあるとき、例えば研修やセミナーの冒頭に、どういう気持ちで聞いてほしいとか、何のために話をするのかといったことを、前もって伝えておくというものです。キャッチボールに例えると「今からこんなボールを投げるよ」と、相手に予告するような感じです。

前置きトークを入れることで、聞き手側の心の準備ができるため、聞き手の集中力も高まりますし、研修やセミナーの学習効果もぐっと高まります。

 

2.事例で説明する

 

人は単なる説明だと聞くのが苦痛になりやすく、事例やストーリーで伝えるとすんなり理解しやすいと言われています。

例えば、研修で「時間管理の大切さ」を説明するとします。この場合、事例を使うとどうなるでしょうか? いきなり時間管理の説明に入らずに、例えば「皆さんは旅行するとき、前もって綿密に計画を立てるタイプですか?それとも、あえて計画を立てずに楽しむタイプですか?」と問いかけ、参加者に意見を発表してもらってから、時間管理の説明に入ってもいいかもしれません。

これは「旅行の楽しみ方」という具体的な事例を一度考えてもらうことで、聞き手が自分ごととして説明を聞けるように、下準備をしているのです。いきなり説明に入ってしまったら単調で退屈な研修になる可能性がありますが、事例を使うことで聞き手の感情が動き、メリハリのある研修になります。

 

最後に、人前で話すスキルを上達させるために最も効果的なことをお伝えしておきます。

それは、自分が話したときの録音を聞くということです。

私がこの仕事を始めた時、全国各地をまわって「軽減税率が経営に与える影響」をテーマにセミナーを行いました。その時は、難しくて退屈になりがちなセミナーを、いかにわかりやすく興味をひきながら伝えるか、非常に苦労しました。毎回セミナーをICレコーダーで録音し、出張帰りの新幹線の中で聴いたものです。自分が話している様子を聞くのは恥ずかしいものですが、そのおかげで素早くPDCAサイクルを回すことができ、今では「仲光さんの説明はとてもわかりやすい」と言われるまで成長しました。

 

人前で話すスキルは一生もののスキルです。今回お伝えした技をぜひ実践してみてくださいね。