事業計画を作るときは客観的データを集めよう
こんにちは、仲光です。
先日、ある大学の卒業論文の発表会に出席してきました。
ある学生さんがアパレルショップの顧客購買行動について研究したのを聞かせてもらったのですが、顧客購買率に非常に大きな影響を与えるのが「ショップの従業員のモチベーション」であることがわかったそうです。今の時代の顧客は、購入する前にECサイト等である程度情報を調べていることが多いため、接客するときは顧客の先を行く情報を自分でキャッチしたり、考えたりするためのモチベーションで差がつくとのこと。
この仮説を導くまでには、顧客の購買行動を細かく観察して、客観的なデータをたくさん集めていったそうです。このような客観的データから仮説をつくるプロセスは、私たちコンサルタントが事業計画を立てるプロセスとよく似ているなぁと感心しながら聞いていました。
ちょうど今の時期は、次年度の事業計画を立てる会社が多い時期。私も経営者様の事業計画を作るサポートを行っている最中です。そこで今回は、事業計画を立てる際に私が心がけていることをお伝えしたいと思います。
事業計画を作るプロセス
事業計画のもととなる経営戦略は、「今世の中で何が起こっているのか? これから先にどんなことが起こっていくのか?」ということを押さえておく必要があります。そのため、会社の経営戦略に関係がありそうな客観的なデータを集める必要があります。
例えば、私がご支援している建設業界のクライアントさんの場合は、地域の人口推移のデータや、生産年齢人口の推移、空き家の数の推移などを調べました。
客観的なデータが集まったら、その次は「クロスSWOT分析」を行っていきます。クロスSWOT分析とは、事業戦略を考えるための便利なフレームワークです。
SWOTは英単語の頭文字をとったもので、それぞれ以下の意味があります。
S・・・自社の強み
W・・・自社の弱み
O・・・外部の機会
T・・・外部の脅威
これらについて、それぞれ要素をたくさん洗い出していきます。先ほど集めた客観的なデータは、O(機会)・T(脅威)を洗い出すのに欠かせないわけです。
その次は、S(強み)・W(弱み)とO(機会)・T(脅威)を掛け合わせます。すると、次の4つのエリアができあがります。
S(強み)×O(機会)・・・積極的に実行していくエリア
W(弱み)×O(機会)・・・弱みを克服し機会を得ていくエリア
S(強み)×T(脅威)・・・脅威をチャンスに変える差別化エリア
W(弱み)×T(脅威)・・・傷口を広げないための縮小・撤退エリア
この中でも、S(強み)×O(機会)は会社の強みを生かせて成長が期待できるため、どんな事業ができそうか、たくさんアイデアを出していきます。そして、「この事業に力を入れていこう」ということが決まったら、それを次年度の事業計画に落とし込んでいきます。
客観的なデータを集めるメリット
このようにクロスSWOT分析を使って事業戦略を考えるためには、客観的なデータを集めて市場にどのような成長のチャンスがありそうかを見極めなければなりません。人口推移などのデータを根拠とすることで、論理的で納得感のある計画や仮説が作成できます。従業員や金融機関といったステークホルダーに説明する際も、説得力が増すことが期待できます。
事業計画を作るときはコンサルタントに相談を
クロスSWOT分析で戦略の仮説を立てる時は、自分一人ではなく、意見交換できる相手がいると効果的に進みます。経営者仲間でも良いですが、話しにくいことがある場合には外部の専門家や経営コンサルタントの活用も検討してみてください。抜けもれなく多面的に思考を整理できると思います。
本日は事業計画を作る際のポイントとして、客観的なデータを集めることの大切さをお話ししました。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
********************
無料相談やプチ動画セミナーは
こちらのLINE公式アカウントから!
【オンラインセミナー開催中】
会社のお金の流れを1枚の図で把握!
「ビジョンの実現」と「万一に備える」ためのたった1つのコツ
https://peraichi.com/landing_pages/view/ssc-seminar
【お手軽に社外に経営パートナーを】
~電話・Zoomでビジネス相談~
「課題解決パートナー」プランのご紹介
https://peraichi.com/landing_pages/view/ssc-zoom
********************