物価高の時代、今こそ価格競争からの脱却を

こんにちは、仲光です。
物価が急激に上がっている昨今、原価が上昇した分を売価に反映しなくてはならない。でも、売価を上げるのは簡単なことではない――。これには多くの経営者さんが頭を悩ませているのではないでしょうか。

値上げすることが難しいと感じている理由について、中小企業白書にアンケート結果が載っていたのですが、そこから興味深いことが分かりました。

アンケート結果を見ると、値上げが難しい理由の第1位は「相手との交渉に関すること」。第2位は「競合他社との関係性」というもので、回答の過半数を占めていました。ここで私が注目したのは第2位の理由です。「競合他社との関係性」によって値上げが難しいということは、自社が価格を上げてしまうと、より安い競合他社に顧客が流れてしまうということです。
ここからわかることは、多くの中小企業が価格競争から抜け出せていないという現実ではないでしょうか。顧客に選ばれるポジションを確立するためには、原価上昇分の値上げを考える以前に、価格競争から脱却する必要があります。

それでは、価格競争を抜け出すためにはどうすればよいのでしょうか?
ポイントは、商品・サービスを販売するということを「モノを売るのではなく価値を提供する」と考えることです。価値とは、商品・サービスを提供することで「お客様に与える変化」のことです。ここをしっかり言語化することが大事です。

例えば、私がオーダースーツを作っているメーカーの社長だとして、お客様に自己紹介をするとします。
商品そのものをアピールする場合の自己紹介は、このような感じになります。

「私はオーダースーツを作っています。お客様の体のサイズを計測して、体にぴったり合うスーツを提供しています」

この自己紹介を聞いたお客様は、オーダースーツの価格をどのように想像するでしょうか? 量販店のスーツの価格3万円くらいと比べて、およそ2倍の6万円くらいと考えるかもしれません。そこで私が「1着10万円です」と伝えたら、「思ったより高いな」と思われてしまうでしょう。

一方で、価値をアピールする自己紹介はこのような感じになります。

「私はオーダースーツを作っています。お客様の体にぴったり合うスーツを提供することで、お客様が人前で自信を持って立てるように、お手伝いをしているのです」

この場合、スーツを着るだけで人前に立つ自信がつくという「起こしたい変化」にまで触れていますよね。
この自己紹介を聞いたお客様は、オーダースーツの価格を想像するとき、例えばトレーニングジムのような自分磨きのためのサービスと比較するかもしれません。そこで「1着10万円です」とお伝えしたら、「ジムで体作りをするともっと高額なのに、たった10万円で自信が手に入るのか。お手ごろだな」と思ってもらえるかもしれません。

このように、自社の商品・サービスそのものではなく、お客様に起こしたい変化をしっかりとアピールしたことで価値が伝わったのです。価値をお客様がイメージできれば、価格をこちらがコントロールできるようになります。

物価高の時代、原価の上昇分を売価に反映するのも大事ですが、価格競争そのものから抜け出す方法を考えてみてはいかがでしょうか。

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