公的機関の使い倒し方〜公的機関をうまく使う会社は強い!
ブログをご覧の皆さま、こんにちは!
中小企業診断士の米澤智子です。
今日から、㈱ソウルスウェットカンパニーのブログに記事を寄稿させていただくことになりました。
どうぞよろしくお願いいたします。
私は公的機関の職員として働く、企業内診断士です。
勤務先は、地方自治体の外郭団体(いわゆる第三セクター)です。
1.公的支援機関とは?
このブログをお読みいただいている経営者のみなさまは
「公的支援機関」を利用されたことはありますか?
公的支援機関には様々なものがありますが
各都道府県等に設置されている「中小企業支援センター」が代表的です。
地方自治体の外郭団体に所属している公的支援機関の運営費用の多くは
住民の皆さまの税金で賄われています。
そのため、各支援メニューの多くは無料で利用できます。
しかし、公的機関も支援メニューが数多くあるため
「使い倒す」にはコツが必要です。
今回は、「公的機関をうまく使い倒す方法」について解説します。
2.公的機関の使い倒し方は「職員」に聞く!
公的機関の職員は、コーディネーターという役割を担っています。
公的機関の職員は専門家ではないので、
御社の課題解決に直接助言するわけではありません。
しかし、「どんな支援を使えば、この会社の経営課題が解決できるか」
を常に考えています。
つまり、「公的支援施策を使いこなすプロ」なのです。
「うちの機関でこんな支援があります」
「うちにはないのですが、●●さん(別の公的機関)にはこのような支援策があるので、
使ってみてはいかがでしょうか?」などといった「使える」支援策を紹介してもらえます。
中小企業支援施策は、様々な団体で実施されており、すべてを把握することは困難です。
公的機関の職員は、経営者のみなさまが知らない支援メニューを知っています。
ぜひ、どんどん聞いてみてください。
3.セカンドオピニオンとして使い倒す!
中小企業にとって、知財戦略は経営の柱の一つです。
私がご支援する企業でも、顧問の弁理士さんがいらっしゃる場合が多いです。
下請けメインであったある企業さんが、初めて自社製品を製造した際、
特許の請求要項をどうすべきか、我々支援機関に相談がありました。
顧問弁理士さんの意見が本当によいのか、悩んでいるというご相談です。
そこで、私が勤務する公的機関が保有する、知財戦略の専門部署をご案内しました。
セカンドオピニオンを聞いた上で、顧問弁理士に相談し、
納得する特許の申請ができたようです。
公的機関をうまく使い倒している企業さんは、
このようにセカンドオピニオンとして使っていらっしゃる企業さんが多いです。
顧問弁護士・弁理士・税理士さんに頼り切り…ではなく、
複数の意見を聞いたうえで経営者が判断を下すことも、時には必要です。
「本当にこれでいいのか?」と思うときは、公的機関の窓口相談を使ってみてください。
4.人脈形成に使い倒す!
近年は事業承継のご相談が多く寄せられています。
次世代の経営者から寄せられる悩みの一つに、
「経営者の知り合いがいない」というものがあります。
そこで公的支援機関では、「事業承継塾」など、次世代経営者に向けた塾を開講し
人的ネットワークをつなぐお手伝いもさせていただいているところがあります。
近くの公的機関でそのような集まりが開催される際は、足を運んでみてください。
新たな取引の繋がりが広がるかもしれません。
いかがでしょうか?
無料でここまでできるのか!とびっくりされるかもしれません。
私達のことを知らなかった中小企業の経営者さんからは
「こんな便利な支援が無料で使えるなんて、知らなかった!」
「もっと早くから使えばよかった!」
とありがたいお言葉を頂いております。
ぜひ、公的支援機関に足を運んでみてください(^^)